リハビリテーション業務は、会社のように部署内で協働することより「患者様とセラピスト」のように独立して行うことが多い。そのため管理職に求められることも会社とは異なる。リハビリテーションの管理職として向いている人の特徴や向いていない人の特徴をまとめました。
リハビリテーション管理職に向いている人の特徴6つ
コミュニケーション力がある人
- リハビリテーションの管理職にとってコミュニケーションはとても重要です
- 病院の幹部が決定した経営計画や経営方針をスタッフに伝え、スタッフからの要望を幹部に伝える役割を果たします。
- ただ伝えるだけなら誰でもできるし、病院のネットワークで幹部から職員に伝えれば済みます。管理職の役割としては、幹部の意向をどのようにスタッフに伝えれば理解して意欲的に取り組んでもらえるか工夫することが必要です。
- スタッフからの要望を病院幹部はどう判断するか予測して、どのような戦略的なプレゼンテーションをすれば承認していただけるか工夫することが必要です。
- スタッフ間の人間関係や誤解によるトラブル、患者様とスタッフの人間関係や誤解によるトラブルにも管理職が間に入って問題を解決することが少なくないです。
- フタッフが不満を抱え、聴いてくれない、対応してくれない、理解してくれないと離職する原因になります。
スタッフを育てる力がある人
- 優秀な管理職がいてもスタッフがダメならリハビリテーション業務は発展・成長しません
- リハビリテーションは現場が全てで、現場ファーストです、リハビリテーション業務はスタッフが独立して行うことが多いのでスタッフの能力を高めることがリハビリテーションの質や評判を高めることにつながります。
- 患者様がリハビリテーションを楽しんで満足していただけるためには、接するスタッフが仕事を楽しく前向きな姿勢で行っていることが必要です。
- 「1番弱い立場のスタッフが生き生き働いている職場は良い職場」と言われます。
- 離職者が多いとスタッフは育ちません、職場環境が原因で離職しているのであれば改善する必要があります。
まとめる力がある人
- スタッフが伸び伸び、生き生き働いていてもばらばらなことを行っていたらチーム医療ができません。
- 個々では独立して行うことが多いですが、理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士がチームとなってリハビリテーションを行うため、まとまっていることが必要です。
- スタッフの休暇、突然の体調不良など助け合うことが必要です。
- 管理職のリーダーシップが求められる場面が多いです。
冷静に判断する力がある人
- スタッフは管理職を見て仕事をしています、思いもよらないリスクに直面した時でも、慌てず冷静に判断することが必要です。
- トラブルや問題の発生に対しても、何をすべきなのか優先順位をつけて判断し幹部に報告して解決することがスタッフを守ることになります。
- 平時においても常に冷静に対応し、怒ったり怒鳴ったり感情的になってはダメです。
情報力がある人
- 日々変化するリハビリテーション業務において、院内だけでは解決できない問題も起こります。
- 他院との連携、情報収集が必要なことが多いです。
- リハビリテーションが発展・成長するために模範となる所と人脈を持ち、時には指導を受ける、学ぶ姿勢も必要なことがあります。
リハビリテーションが好きで熱意がある人
- 管理職としての立場もあるが、セラピストの先輩としての立場もあります。
- 若いセラピストが自分の数年後の姿として背中を見ています。
- 40、50歳でも楽しく生き生き働いている姿を見せることで将来に対して安心できるようです。
- 弱音を吐くことは悪いことではないですが、先輩が仕事に熱意なく嫌々仕事をしていたら若手はやる気を無くします。
リハビリテーション管理職に向いていない人の特徴3つ
仕事を他の人に振れない人
- 1人でできる仕事の量は限られています。
- できる人に仕事は集まりますが、1人で抱えてできる人アピールしても周りの人は育ちません。
- 管理職として問題にすぐ対応できるためにも常に余白を持つことが必要です。
- スタッフを育てる意味でも、自分が余白を持つ意味でも管理職でないとできない仕事以外はどんどん振りましょう。
スタッフの指導や育成が苦手な人
- 向いている人の特徴のところで説明しましたが、リハビリテーション業務は独立して行うことが多いのでスタッフの能力を高めることはとても重要なことです。
- スタッフ数が多く、管理職だけでは目が届かないのであれば組織作りをして指導・育成体制を構築することが必要です。
経営側の立場になれない人
- 管理職は職場のリーダー、職種の先輩としての顔を持つ反面、病院経営側の立場になって管理する役割があります。
- リハビリテーション科の中だけでまとまっていても、病院側の意向に反することであれば問題になります。
- 時には嫌われ役になって苦言を呈することも必要です。